夏の宿題、読書感想文に「宮沢賢治」がオススメの理由とは?
よく学習教室で、「本を読むのが嫌いなのですが何がオススメですか?」と
小学生に聞かれることがあります。
特に読書感想文ということになると、僕は宮沢賢治作品を勧めています。
宮沢賢治作品は、読書感想文の題材として優秀だと考えているからです。
一部趣味に偏っている部分も否定できませんが、
今回は僕が読書感想文を書く際に宮沢賢治作品を勧める理由を紹介します。
【宮沢賢治とは?】
宮沢賢治とは、1896年生まれの詩人・童話作家です。
小学生中学年以上なら名前くらいはどこかで聞いたことがあるでしょう。
教科書にも「やまなし」「注文の多い料理店」「よだかの星」が採用されていますし、
本屋に行くと必ず目にする作家でもあります。
岩手県出身の作家で、自然や宇宙などをモチーフとした幻想的な作品が多いのが特徴です。
また、その生涯のエピソードにも注目が集まることの多い作家でもあります。
病気の妹に焦点を当てた「永訣の朝」という詩は代表作ですし、
宮沢賢治自身が生前はほとんど評価されていなかったというのも有名な話です。
彼の死後、「銀河鉄道の夜」を筆頭に多くの作品が注目を浴びるようになりました。
絵本のみならず、映画化したものもあるので大人でも楽しめる作品が多いですよ。
【読書感想文にオススメの理由】
前述の通り、宮沢賢治の作品は教科書にも採用されることが多いのが特徴。
小学生の教科書に採用されるということは、それなりに理由もあるわけですね。
今回は僕が読書感想文に勧める理由を3つ紹介したいと思います。
①童話風の作品が多くてイメージしやすい
宮沢賢治作品の特徴は、ずばり「童話風」です。
動物や植物が主人公となっている作品が大半を占めるのも特徴です。
多くの小学生が小さい頃から、絵本を読んでいると思いますが、
それに近い感覚で読み進めることが出来るのです。
本嫌いの人でも、登場人物の感情や状況がイメージしやすいのです。
②短編が多いので最後まで読みやすい
本嫌いの多くが、読書について文量の多さに断念してしまうと言います。
反面宮沢賢治の作品は、一つ一つがそう長くはないので、
本嫌いの人が着手するにはちょうど良い長さになっています。
確かに親や先生の目線からしたら1冊くらいは集中して読んでほしいと思うのも分かりますが、
本嫌いの子にとって1冊読破はなかなかのハードルです。
③テーマがあり、意見を書きやすい
宮沢賢治作品は、ストーリーの流れが割とハッキリしています。
グリム童話や昔話を想像すると早いですが、
短い話の中でテーマや言いたいことがハッキリしている場合が多いです。
当然、宮沢賢治作品は昔から文学の研究対象とされているものもあり、
難解なものも存在しますが、多くの作品で読書感想文に取り掛かりやすいです。
最近ではテレビ出演も多くなった、明治大学教授の齋藤孝先生。
この方の著書「齋藤孝のイッキによめる! 小学生のための宮沢賢治 新装版」は、
まさしく読書感想文を書くなら重宝する1冊となっています!
また別の観点から言うと、宮沢賢治作品は映像化作品が多いのも特徴。
本を読むのが苦手!と言う人は、アニメ映画などから入ると良いですよ!
もちろん映像化作品だけ見て感想文を書くのはタブーですが、
本を読むキッカケとしてはとても良いと思います!おすすめですよ!
【学年別おすすめ作品】
おまけに宮沢賢治作品の中で、小学生の学年別におすすめしたい作品をまとめました。
ぜひ読書感想文を書く際の参考にしてみてください。
小学生低学年⇒双子の星/どんぐりと山猫
小学生中学年⇒よだかの星/虔十公園林
小学生高学年⇒銀河鉄道の夜/グスコーブドリの伝記
以上、長くなりましたがいかがでしたでしょうか?
ぜひとも悩める小学生の参考になればと思います!
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